当院の診療方針

(1)インフォームドコンセントと初期治療

 痔疾患は、悪性疾患とは異なり、早急な手術を必要とする病気ではありません。
多くの症状は、坐薬や軟膏など肛門用治療薬の使用、便通剤などの便通用管理薬
排便習慣の見直しなどにより軽快してしまう場合があります。 ただし激しい症状(痛み、
うみ、脱出、出血など)では早急な処置を必要とする事もあります。 治療に際しては、
診察した結果を充分に説明し、御本人の要望(お仕事、ご家庭の都合など)も考慮し
最適の治療を選択しております。


(2)便通異常(便秘・下痢)と食生活の管理

 痔疾患悪化の原因として便秘・下痢などの便通異常があります。 この便通異常を
改善すると、手術しなくても症状が軽快してしまう事があります。 当院では排便習慣と
食生活の指導(食事と飲水)に加え、独自の便通剤(1日1〜2回、食後に便意が誘発
され有形軟便となるお薬)を補助的に用い、徐々に痔疾患の軽快をめざしております。


(3)ゴム輪結紮術

 ご高齢の方では肛門括約筋、肛門挙筋や支持組織が弱くなり粘膜が脱出(脱肛)し
脱出だけでなく、肛門の不快感、下着の汚れおよび出血などをきたす事があります。 
 このような場合、脱出粘膜に小さいゴム輪をかけ、緩徐に粘膜を壊死脱落させる
ゴム輪結紮術の適応となります。ゴム輪結紮術は、入院する必要はなく、外来での
約10分程の処置にて終了します。痛みもほとんどありません。また帰宅後も長く寝る
必要もなく、日常生活が可能な治療法です。


(4)手術療法(外来・入院)

 坐薬・軟膏による治療や、便通管理を行っても改善しない場合は手術となります。 
手術となる場合は、長期間痔疾患で苦労され、各種治療法を試みたものの症状が
改善しないため、御自分で手術を決められる方がほとんどです。
 病気の程度と御本人の希望により、外来手術、入院手術のいずれかとなります。 
入院は
東京港区にある山王病院となります。 術後は、当院独自の鎮痛剤を配合
した軟膏と、肛門リハビリテーションを併用し、術後の痛みの改善に努めております。



 お問い合わせは 03−3409−0066
    またはclinic@arakawa.or.jp へどうぞ。

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